2024年6月20日

vol3 「サンロクIT女子」が新しい世界に飛び込み、活躍するまでの体験談を大公開!

2023年の「サンロクIT女子育成プロジェクト」に参加し、育成講座を経て仕事を受注しているという星川さん。現在は酒田市内企業のコーポレートサイト制作を受注し、打ち合わせを重ねているのだそうです。

仕事ではパソコンを使用していたものの「ITのことなんて全くわからなかった」と以前の自分をそう振り返ります。「私には絶対に無理」と思っていた彼女が一歩踏み出せた理由とは―――。

未知の世界へ踏み出す Curiosity—好奇心

IT女子について知ったのは、たまたま目にした新聞の記事でした。2023年の3月に仕事を辞めたのですが、その直前の1月頃のことです。おもしろそうだなと思って募集が始まるのを待っていました。HPを何度も見ては、まだかまだかってやきもきしながら。痺れを切らしてサンロクに問い合わせたりして。

新聞の記事を見てから数カ月、ずっと気になっていたといいます。パソコンは得意でも嫌いでもない、と仕事で使う程度。ITについては言葉だけ、と言う彼女がそんなにも興味を惹かれた理由を聞いてみました。

仕事を辞めたらとりあえず1年くらいは今後のことをゆっくり考えたかったんです。ITは在宅で仕事をするイメージを持っていたので、自分のペースでやれたらいいなって。

結婚以来、仕事に子育てに、と時間に追われながら過ごし、そろそろワークライフバランスを見直したいと考えるタイミングでした。

ソーイングとピアノが趣味という星川さん。落ち着いた口調で言葉を選びながら答える様子から、丁寧な暮らしに憧れがあったというのも頷けます。

仕事中の様子
自宅ではリラックスした環境で仕事をすることができます

育成講座をはじめとする対面の学習では、ITについての漠然とした知識を深めることができ、学生時代のようなワイワイとした雰囲気が楽しかったのだそう。共通の目的を持つ仲間意識や、課題や情報を共有する新たなコミュニティに触発され、まだ何もできていないのに別の世界に踏み出したような高揚感を感じました。

勇気の決断 原動力は向上心 Courage—勇気

だけど、仕事を受けるのはハードルが高くて。募集があっても無理だよな、やってみたい気もするけど無理かもって何回か見送って。

そんな折、講演会の文字起こしの仕事が舞い込みました。事務での経験が活かせるかもしれないと試しに応募したところ見事採用。実際にやってみると予想以上に難しく、担当外の部分も確認しながら作業を進めたため時間もかかりましたが、なんとかやり遂げることができました。ここで得た自信がターニングポイントだったと後に回想します。

その後はランディングページ(LP)のデザイン担当に立候補。この仕事では、LP制作未経験である複数人のIT女子と、制作のサポートをするプロが一緒に取り組みました。

デザイン経験はありませんでしたが、みんなと一緒だったらできそうだと思って挑戦しました。

この頃から、本格的に仕事を受けるためにグラフィックデザインツールを契約するなど自身のパソコン環境を整え始めました。良い仕事をするための必要経費と捉えて投資した分頑張ろうとモチベーションも一層上がるのだそうです。

制作実習の時も周りに全然ついていけなかった。やっとできたと思ったらもう先に進んでいて…。もうなりふり構わず、先生が近くに来たら離さない、すみません!教えてくださいって(笑)

以前の自分なら、仕方がないと諦めていただろうと、自分自身の変化に驚いている様子。もともと粘り強いタイプ、とはいえ、いったい何が彼女を駆り立てたのでしょうか。

星川さん
「試しに一歩踏み出してみたら次の一歩も踏み出せちゃった」と振り返る星川さん

切り開く私の道 Confidence—自信

やっぱりおもしろかったんですよね。どれも難しいですけど夢中になってのめり込む時間はワクワクするような、自分がアップデートされていく新鮮な喜びがありました。

この一年で自分が大きく変わったことを実感する、という星川さん。プラスになる可能性があるのに諦めていたらもったいない、とチャレンジする度に経験が自信となって連鎖したことでそう感じるのかもしれません。

次の仕事はウェブサイト制作なんですよ!まさか私がね…」心底信じられないというように、自身の内面にも大きな変革をもたらした一年を思い起こします。

1つ目の仕事に手を挙げる時が、一番勇気の必要な場面でした。やってみたらできた、という小さな自信の蓄積は、新たな可能性を探求する好奇心をくすぐり、未知の領域に踏み込む後押しとなりました。

絶対できるわけがないって思っていたことも、今はもしかしたらできるんじゃないかなっていう気がするんです。

「これまでの私」から抜け出し、ひたむきな努力によって選んだ道を正解にしていく。その芽生えた自信が力になり、新しい舞台への大きな一歩を踏み出していくことでしょう。